2018年4月6日金曜日

【COMITIA】東京・名古屋・関西コミティア 売上 参加レポート

私は漫画、イラストを製作し、コミケやコミティア等同人誌即売会にサークル参加しています。

オリジナル(1次創作)作品の同人誌即売会で大きなイベント【コミティア】への参加を考えている人に、各コミティアの違いや売れ行き等をお話しようと思います。

まず前もって一つ言える事は、コミティアに来る一般参加の方は、東京を始め各地方コミティアにも 参加している方が多く、どこのコミティアに参加しても見かける常連さんが多いです。なので、多少は新規客が見込めるかとは思いますが、同じ商品を持ってあちこち各コミティアに参加しても売上はあまり伸びることは無いと思います。
一番行きやすい、自分にとって相性の合うコミティアに参加する事をお勧めします。

近年の注意事項としては、2020年の東京オリンピック開催に伴い、東京コミティアで使用している【東京ビッグサイト】が利用できない為、東京コミティアでは2019年から【青海展示棟】を中心に開催されています。
それに伴い、募集サークル数も若干縮小されている関係で、2019年から東京を始め、大阪、名古屋、九州コミティアで約500から1000サークルの申し込み数オーバーにより、落選が多数出ています。
2018年までは落選は滅多に出なかった為、近年創作ジャンルで活動するサークルが増えたのかもしれません。

別記事【コミケ・コミティア】同人誌即売会の近況と参加の心得に、コミケ、コミティアの近況を書きましたが、結論を言うと、無名島サークルのうちは東京コミティアの参可は個人的にはお勧めしません。


また2020年3月以降、新型コロナウィルス感染拡大の影響により各同人誌即売会が中止となりました。
その返金対応も各イベントごとに異なっています。別記事【【コロナウィルスの影響による同人誌即売会開催中止】コミケ・コミティア 他 イベントごとの返金対応】に詳しくまとめました。
今後どのイベントに参可すべきかの判断材料にして頂ければ幸いです。







東京コミティア


・約3ヶ月に1度の周期で、年に4回 (2月・5月・8月・11月)に東京ビッグサイトで開催されます。(東京オリンピックの期間中は主に青海展示棟)

サークル数は約3000~5000前後と、オリジナルの同人誌即売会として最大規模です。

客層、雰囲気、売れ行き

・客層はおおよそ男性7割、女性3割

・サークル傾向としては18禁の島が割りと多め。最近はアクセサリーや雑貨を取り扱う女性サークル数が増えている傾向にあります。

・当日参加している複数の出版社へ直接作品を持ち込みできる【出張編集部】や、様々な企画がある。


・結構殺伐としています。特に開場直後。急ぎ足で観ても全サークル見切れません。 
  大手サークルにお客が集中します。参加サークル数が多いので、よほど作品に魅力のあるサークルで無い限り、通りすがりの人が買ってくれる事はあまり期待できません。
無名のうちはまずは立ち止まってもらえる事すら難しく、売り上げ冊数最悪0、もしくは1桁もあると思います。
何度も参加しても売れない場合は、交通費はかかりますが、地方コミティアに出てみると少数でも売れたりします。
北海道コミティアは委託参可できますのでお勧めです。

・少しでも目立つようにポスター等はあった方が良いです。

・各サークルの新刊を見られる見本誌コーナーはありますが、とにかく見本誌数も多く、本も乱雑に積み上げられているので、ここで見本を見てサークルに来てくれるという事もあまり期待できません。

展示参加

・展示用のボード等別途申請し、イラストを展示できる展示スペースでの参加ができます。
参加費 6300円前後+展示費用10000円~

・通常の島とは別の展示用の島(だいだい開場の中央)に配置され、イラストも大きく展示できる為、大きな宣伝効果があります。沢山の通りすがりのお客様も見てくれます。


関西コミティア


・年に2回 (5月頃・10月頃)に 【インテックス大阪】 もしくは 【OMMビル】で開催されます。
サークル数は 【OMMビル】では500前後、【インテックス大阪】では1000前後です。
OMMビルで開催されていましたが、サークル数が年々増加しており、近年はインテックス大阪での開催が多いです。申し込み数オーバーの場合は落選する事もあります。
上記理由より、雑貨のみ販売のサークルは参加できなくなっています。
OMMビルでの開催は今後どうなるかわかりません。


客層、雰囲気、売れ行き

・客層はおおよそ男性6割、女性4割

・サークル傾向としてはジャンル分けはされていますが、きっぱりと分かれている雰囲気はなく、各ジャンル混在している感じがしますが、嫌な感じはしません。

・東京コミティアと比べると18禁の島は少ないです。

・見本誌コーナーは綺麗に1冊ずつ配列されているので見やすく、サークル数も東京と比べて少ない為、ここで見本誌をみて買い物に来てくれる可能性もあります。

・出頭編集部もありますが、参加出版社数は少ないです。

・東京と比べ、参加サークル数が少ない為、無名サークルでも通りすがりの人が買ってくれる可能性もあります。

・全体として穏やかな雰囲気があります。



名古屋コミティア


・年に2回 (3月頃と10月頃)に 【名古屋国際会議場】で開催されます。
サークル数は500前後です。
サークル数が近年増加している様で、申し込み数オーバーの場合は落選する事もあります。

・全体として穏やかな雰囲気があります。

計2回サークル参加しました。2度とも新刊は無く既刊のみ(名古屋では初売り)持参。1度目は 5冊ほど売れました。
2回目は2018年、記念スタンプラリー開催時でした。スタンプラリー参加サークルとしても参加し、希望の方にスタンプを押していました。ポストカード1枚でもついでに購入してもらえる事を期待しての参加でしたが、見事に裏目に出たようで、1個も売れないという悪夢でした。
みなさんスタンプラリーに夢中で、知らない&興味の無いサークルで買い物してる時間と心の余裕が無かったのです。
実際、一般、サークルともに時間内にスタンプが集まらず、記念の商品がもらえなかったという意見が多かったようで、後日公式サイトからスタンプラリー景品商品を通販されてました。 

私はよほどの事が無い限り、残念ながら名古屋コミティアには今後参加しないと思います。


出張編集部について

東京コミティアの出張編集部を何度か利用した際の感想です。

・通常の出版社への持込では、脈がある場合は、まだ未熟な作品でも光るものがあればこれから芽が出るであろう「投資」として今後の成長を期待して取ってくれる事に対し、出張編集部では、いわゆるピクシブランカーのような、「既に高い実力があり、顧客がついている(つくであろう)人」を探している(少しでも未熟な作品に対し、これから修正したり、育てる気はまったく無い。)という大きな違いがあります。
(実際に参加されているほとんどの編集部が上記の事を言っていました。)
もやしもんの作者の方も、2019年放送の 元AKBたかみながDJの東京FMのラジオ番組【これから何する?】 で、【大きなイベントに来ている出張編集部は、主催者となあなあな関係にあるので、デビューできるかは期待できない為、出版社の通常の漫画コンクールに投稿した方が良い】と言っていました。

・少年、青年漫画系出版社が多く、TL、デジタル配信系出版社も少しあります。
通常の少女マンガ系出版社はゼロです。

・ほとんどが漫画募集の出版社のみで、イラスト募集の出版社はほぼありません。


地方コミティア


・上記のほかに新潟、北海道、みちのく(福島)、九州のコミティアがありますが当方はまだ直参は未参加です。
一般参加者のお話を聞いた限りでは北海道コミティアも全体的にレベルが高く、面白いとの事なので、サークル参加も検討中です。
福島の「みちのくコミティア」では、雑貨系のサークルが全体的に多いと聞いています。

新潟コミティアは募集は直参150、委託50サークルとなってはいますが、実際は直参・委託共に各30から50サークル前後と、コミティアの中では最小規模です。
恐らくイメージとしては下記に記述のMGM2と同規模かと想像されます。近隣の方以外は直参はかなり売り上げ的にも厳しいかと思います。

2019年6月・7月に新潟、北海道、みちのくコミティアに委託参加しました。

【北海道・みちのく・新潟】地方コミティア委託参加レポート
にてかかった経費や参加した感想・各地方コミティアの雰囲気・売上等まとめました。

売れるかどうか、イベントの雰囲気等もわからずいきなり直参は交通費や色々ときついので、参加するかどうか迷っている方はまずは安価な地方コミティアの委託参加から始める事をお勧めします。


コミティア以外の創作イベント
MGM2

・年4回前後のペースで、東武東上線 大山駅の「板橋グリーンホール」にて開催されます。
サークル数は30から50前後と、小規模。
参加費1100円、一般参加は無料とお安いのが魅力です。
全体としてまったりした雰囲気があります。一般参加者数は毎度参加される常連の方が10人来るかどうかというところ。
一般の方に売れるというよりは、サークル参加者さんが買ってくれる恩恵のほうがある感じです。
コミティアに出るにはハードルが高いと感じる方で、近隣の方にはお勧めのイベントです。

注意点としては、他の大きなイベントと日程が被っている場合は、一般参加者の数がほぼ無くなりますので参加はよく検討したほうが良いです。